中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

人力でデジタル変換

最近見かけたサービスKAMIMAGE

 

こちらタブレット等で入力した文字をデジタルに変換してくれるようです。さらにサービスを見ていると画像でも文字列を読み取ってデジタル化してくれるようです。

月々によって、提供されるサービスがことなり、アナログデータをデジタルに変換するのは、一件あたりXX円といった料金設定になっているようです。


仕組みは人力、クラウドソーシング

当然OCRなんかじゃありません。そんな、金とってやれるほどの精度じゃないので。中身は当然人力です。人がアナログデータを見て、手で入力します。

手書きで書いた人名や住所なんかは、コンピューターにプログラムで認識させようとするとかなり大事ですが、人なら余裕です。一瞬で完了です。でも、本当に内容があっているか不安なので、二人のクラウドワーカーに入力させ、二人の回答が同じならそれはおそらく正しいだろうというやり方です。

クラウドソーシング、特にマイクロタスクの利用方法としては、王道です。これは、ヒューマンコンピューティングという研究分野とも近い内容です。

blog.sme-itdept.com

 

安い労働力の活用

クラウドソーシングの良し悪しはいろいろとありますが、このサービスでは、主に
・コンピューターには、難しいが人間には簡単な作業を手軽に発注できる
・安い単価で仕事を実施できる
といった面を活用しています。まあ裏で低単価で働く主婦や学生を活用しているといえます。
「主婦の小遣い稼ぎ!」をうまく使った事例です。
結果として、いままでよりもより正確に、早く、安く文字起こしができるサービスなので、確かに良いサービスかと

 

働く側はちょっと考えないと

ちなみに、このタイプのクラウドソーシングは、ワーカーにとっていくつか問題があります。
・ちょっとした技術進歩でコンピューターに仕事が取られる可能性がある
・単純作業なんでスキルが上がらない(コンピューターができるようになると急激に職を失う)
・単価が下がりやすい傾向がある。下手すると海外人材と競合して更に単価が下がる可能性がある
などなど。特に最近は、クラウドソーシングもちょっとした流行で、これまで手取りのなかった層(主婦、学生等)が参入してきています。それにより、単純作業ワーカーも増加しさらに単価も下がりすくなってます。(逆にそれなりにスキルの人の単価はあがっているような気もしますが。)

こういったスキルのいらない小遣い稼ぎは、スキルも上昇しないので、労働搾取的な状況に陥りがちではあります。時給300円ぐらいで働くなら、なにか勉強した方が、長期的にはよいのではないかとも思えます。
 
人生の時間は限られているので、よく考えて時間をつぶすことをおすすめします。

世界の働き方を変えよう クラウドソーシングが生み出す新しいワークスタイル

世界の働き方を変えよう クラウドソーシングが生み出す新しいワークスタイル

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ