40代半ばに入ると徐々に体の衰えを認識始め、自分も結構年取ったんだなあとも感じます。でも、実際は自分で認識するよりも、周りの人の接し方の変化から年を認識する機会が多いような気がします。
役職で呼ばれると歳食った気に
会社にいると、20代では、自分の名前を呼ばれるのは呼び捨てか、「くん」付けが主流でした。30代になっても呼び捨てもまだまだあり、あとは「くん」、「さん」も少々。
ところが40代になると、圧倒的に呼び捨ては減ります。呼び捨て派は20代当時の40代くらいの上司なので、20年も経つと引退してたりします。もしくは、以前呼び捨てだった人も、こっちが年を取ってくるとさすがに「さん」付けになったります。こうなるとちょっと、年取ったなぁと感じます。
さらに、「XX課長」とか、「XX部長」とかなると急激に年を取った感じなります。
特にベンダー営業なんかはあからさまで、「XX部長にぜひご参加いただければと」なんて、こないだまで「さん」付けだったのに。。。
それも10歳も年上の人から言われたりもするので、たまに、どっちが年下かわからなくなります。
正直、中小・中堅の役職なんて、大企業の3つも4つもランクが下なわけです。トヨタの部長と中小企業の部長では天と地の差があります。IT部門でも同じようなもんで、ITベンダー企業は大手一部上場企業だったりします。それに対して、うちのような会社は、豆粒みたいなもんです。それでも、「課長」やら「部長」やらと役職が付けば、ベンダーは持ち上げるわけです。
持ち上げられて有頂天くらいならいいのですが、精神的に年寄りになった気になります。
若く扱えば、若返るはず
どこで読んだか忘れたのですが、海外の研究で、60歳を超えたシニアを小学生のように扱うとどうなるかというのがあります。
60歳超えた人々を数人集めて、世間と断絶した郊外の家でしばらくのあいだ暮らしてもらいます。その家では、参加者が10代だったころの環境を再現します。家具やTV番組、さらにそこにいる研究者達は、参加者を10代のように扱います。
「靴を揃えなさい!」から始まり、荷物も自分で持たせるようにします。まるで10代の子供のように。
すると「病は気から」に近いのか、気分が若くなり、それに伴い体も若くなるそうです。そういった環境で一定期間生活した参加者は、終了後のいろんな測定で、数値が大幅に改善するとか。(すみません、原書を見失ったので、すべてがうろおぼえです)
つまり、まわりが若く扱えば、若さを保てるはずなんです。
逆に、「XX部長、さすがです!」みたいな感じで、年配者から扱われると、さらに老化は進むわけです。
日本企業にありがちな、役職で呼ぶのは、権威主義を助長すると同時に、当事者の老化を進めており、会社にとってメリットは少ないのではないかと。
「ねえ、フランクに行きましょうよ、XXくん!」
って上司を読んでみたい今日この頃です。
(この研究、どこかの号のクーリエに載っていたような気が)