中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

FtoFをまず減らす努力を

 前回こちらの記事を紹介しました。

 チームラボ・猪子寿之:ヤフーもやめたでしょ。「ノマド」「在宅勤務」を禁止する理由 | BizCOLLEGE <日経BPnet>

 「ノマド」や「在宅勤務」は、イノベーティブな仕事に向かないという件です。恐らくその通りなんですが、じゃあなんでもかんでも顔を合わせればよいかというとそうではないかと。

ヤフーもイノベーションが起きないからやめた?

 一般的にはこう言われています。マリッサメイヤーは前職のgoogl時代にいろいろとイノベーションの起きるオフィス環境を研究してたようで、それをYahoo!にも適用してイノベーションを起こそうという話らしいです。

 

 例えば、googleは飲食物までの距離や、オフィスの導線等を詳しく調査しているようです。ここら辺は、ビックデータの話で良く出てきます。

 

 しかしながら、確かにイノベーションが起きないからやめたというのも半分事実ですが、単に「管理能力がなかった」という説もあります。

 

 出所忘れましたが、在宅勤務を推奨したはいいものの、社員が結局仕事をろくにしておらず、何をやっているかわからなくなった、従業員を管理できなくてやめたという話もあります。恐らくそれも事実ではないでしょうか。

 

 「在宅勤務」が機能しなかったのには、マネジメントの管理能力不足も大きく影響しているのだと思います。

 

多くの仕事は、一緒にいなくてもできる

「在宅勤務」、「ノマド」については、ちょっと前に流行った反動で、否定的なコメントも多くなってきているような気もします。

 

 確かに、グループで創造性の必要な仕事を行う際は、分散して作業するのは向かないのかもしれません。じゃあなんでもかんでも、みんな集まった方が良いかといえばそうとも言えないのかと。

 

 世の中の大半の仕事は、そこまで付加価値が高い訳でもなく、創造性が必要でないものがあふれています。

 こういった仕事を、いかに切り出し、分割するか、そしてそれをより得意な人材にアウトソースするかといったことが、仕事のトータル付加価値を高めるのに重要なことだと思います。

 アウトソースできるものに関しては、FtoFに限定しなくても、「在宅勤務」でも、クラウドソーシングでも、様々な方法が取れるはずです。

 

 そして、Yahoo!のようにならないようにするには、アウトソースした仕事をどのように管理して、アウトプットをまとめるかそういった能力が重要になるかと思います。

 

Face to Faceが不要な仕事を見極める

 個人的には、結局仕事のトータルの価値をあげるのは、FtoFが本当に必要なことを見極めることかとがまず重要か思います。

 繰り返しになりますが、FtoFは多くの価値を生み出す可能があります。ただその一方で多くの人の時間と場所を拘束します。そこには会社として多くのリソースを投入する必要があります。

 

 また、そもそもFtoFにしたからといって、誰もがイノベーションを起こせるわけではありません。ですので、「やはり面と向かって話合わないと」とか言い出すと、日本企業にありがちな、無駄な会議の温床になります。(ほんとだらだら会議が多いです。)

 

 こういったコミュニケーション方法とイノベーションの研究は多数行われており、googleのようなシリコンバレー型の働き方も多数研究されています。ただ、多くの研究は良し悪しを述べており、これなら確実にイノベーションが起きるなどというものはありません。あくまで可能性をあげる程度です。

 

 一方で、FtoFが必要でない業務を切り出し、効率化を行うことについては確実にプラスが見込める領域です。

 

 まずは、FtoFが不要な仕事を見極め時間を作り出し、一方でFtoFが必要な仕事にフォーカスすることが重要ではないでしょうか。

 

 世の中の会社がみな、チームラボのような人材とカルチャーが揃っていればよいですが、うちの会社含めて、無駄なFtoFの温床になってます。

 本当に、こんな人数呼んで集まる必要あんのか?ということが、多々生じており、まずはそこから減らしていく必要があるのかと。

 そうすることによって、本当にFtoFが役立つ仕事が、明らかになり、そこにリソースが投入できるようになるのではないでしょうか。

 

 まずは、仕事を切り出す能力、管理する能力つけて無駄なFtoFを減らすことに注力する必要があるかと。それから必要なFtoFに力を入れましょう。

 

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