最近、広まりつつあるクラウドソーシングですが、単にインターネットで仕事をやり取りするだけでなく、マーケティング調査や研究調査に活用しようという動きもあります。
実際、そういったサービスを提供する企業も出てきています。
マイクロタスク
「クラウドソーシング」と言うと、「インターネットで仕事の仲介」みたいなイメージかと思いますが、実は、受発注される仕事のタイプにより様々な種類があります。
例えば、「プロジェクト型」と呼ばれるクラウドソーシングでは、ある一定の期間内に成果物を作り上げるようなプロジェクト単位の仕事を扱います。これは、会社で従業員を雇うのと同様に、発注者はプロジェクト内容をネットで記載すると、それをやりたいという人が集まってきます。
発注者は、これらの応募者のプロフィールや経歴を見て発注する人を決めます。
「プロジェクト型」では、数百円から数十万円まで幅広い仕事が受発注されています。
一方で、「マイクロタスク型」というのもあります。これは、ほんの数十秒で終わるような仕事を取り扱うものです。超細分化された仕事を発注し、1件数円という報酬が支払われます。
例えば、「10秒の英語を聞き取って、入力すると5円」とか、「写真のタグ付をしたら3円」等。もう少し、価格の高い仕事で、「300字の記事を書いたら500円」などというのもありますが、一般的に短期間で、低コストな仕事が中心です。
(例えばこんな感じ)
海外クラウドソーシングサイト紹介 Vol.5『Amazon Mechanical Turk』 | Crowdsourcing Japan
なお、クラウドソーシングの分類の詳しくは中小企業庁のページをご参照ください。
マイクロタスクは調査にも使える
さて、マイクロタスク型の特徴は、WEBインターフェイスが用意されており、インターネット上で成果物の入力が可能な点があります。
例えば、「この写真について、どう感じますか? 回答したら1円」というタスクに対して、ワーカーは、WEB上に提示された写真を見て、「明るい」、「暗い」、「楽しい」、「悲しい」等々を、WEB上のボタンをクリックして答えます。
これって、ネットアンケートとほぼ同じですよね。
なんで、
- あなたは最近1か月で、何回外食しましたか?
- 最近見た映画を回答してください?
- 家族構成を教えてください?
- 年収は次のうちどの程度ですか?
なんてのも聞けるわけです。これって、マーケティング調査に使えますよね。
しかもマイクロタスク型の仕事と考えれば、10分くらいのアンケートでも50円程度で回答してくれたりします。10人で500円、100人で5000円です。これなら高い業者に頼まなくても良いのではないかと?
例えば、マクロミルなどは、クイックミルという安いプランでも100件70,000円です。
また、いろんなサポートがつくなど、単純に比較はできませんが、でも安い。
また、クラウドソーシングなら、ぱっと問題を使って、10人だけ回答してもらうということが、ものの数十分でできたりします。
既存の調査より安くて早い!といいことづくめな気もしますが、さて本当にそうなのかと。
続く。
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