中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

ユーザー企業で求められる技術

 たまにしかありませんが、システム部門で正社員を募集することがあります。基本、正社員は終始雇用というやつなので、欠員が出たときくらいしかないのですが、数年に一度、人を探したりします。

 

 その際、自分も面接するのですが、応募者は、ベンダーからの転職を考えている方と、他社のシステム部門で働いている方で大半を占めます。

 

 応募者のなかには、技術力を売りにアピールしたり、何を勘違いしたか、ユーザー企業で技術を磨きたいなんて人もたまにいます。

 

 しかしながら、正直、うちみたいな典型的成熟業界の中堅どころの企業では特定分野の技術は、あまり重視されなかったりします。

  • 開発にかかわる技術は、基本アウトソース。
  • 運用にかかわる技術も、基本アウトソース。

 システム作ったり、サーバーを構築したりメンテしたり、なんて技術は、基本すべてアウトソースしてます。

 なぜ自社で、特定のIT分野の技術を内製しないかといえば、うちの場合は単純に効率が悪いからです。

 例えば、WEB系の技術者を雇っても、

  • その分野の仕事が常にあるわけではない
  • そうすると他の仕事もやってもらう
  • 結局、技術が向上しない

という状態に陥るので、それなら必要なときに、必要な技術を持つ人間をアウトソースする方が効率的です。

 

 DeNAとか、Yahoo!みたいなIT系ユーザー企業だと、技術の内製化もあるのかと思いますが、さすがにうちのような会社では、そこまで体力がありません。。。 

  

 ではどういった技術が必要か問えば、まずはPMの技術(スキル)です。ベンダーと社内のメンバーを調整し、スケジュールやコストを管理する。これは必須の技術です。

 

 さすがに、メンバーのモチベーションをあげてイノベーションを起こすみたいな、PMは要求しませんが、それでも、最低限のやる気を出させるとか、社内の面倒なマネジメントを説得するなんて能力は必要です。

 

 あとは、運用のスキルが必要ですが、これは特定領域の技術(ネットワーク、サーバー等)が必要というわけではなくて、どちらかというと業務とシステムをつなげる能力です。業務を理解して、性能を向上させるとか、トラブル発生時どうやって業務的な逃げ道を探すかとか、そういった能力が重要視されます。

 

 どちらも一般的なITに関する技術・スキルとはちょっと違ってます。ほんとありきたりですが、コミュニケーション能力とか、問題解決能力などを重視して採用します。

 

 といった感じなので、技術を身に着けたい方は、その分野に強いベンダーに行くか、ITをビジネスのコアにしているような自社で積極開発するユーザーに言った方がいいでしょう。

 

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