年始の恒例行事、予算策定の話の続きです。
クラウド化で勘定科目が減る
クラウド化により予算金額が減っていることは前回お伝えしました。ITシステムをクラウド化していくと、金額だけでなく予算の管理科目が減り簡単になります。
これまでの自社開発の場合、次のような科目が発生します。
- ソフトウェア資産とその償却費用
- ソフトウェアのライセンス費用
- ソフトウェアの保守費用
- ハードウェア資産とその償却費用
- ハードウェアの保守費用
- IDCのハウジング費用
- IDCの監視費用
これがクラウド化されると、
- クラウド利用料
- 初期カスタマイズ費用(資産化の場合も)
というように単純化されます。これにより予算策定はだいぶ楽になります。
簡素化される予算
科目が減るだけでなく、耐用年数のような年数管理もいらなくなります。
例えば、自社で開発すると次のような管理が必要になります。
- ハードウェアのリース管理:リース年数を終了した際に、再リースもしくは終了の判断。再リース時の予算額変更
- ハードウェアの保守:5年目以降の保守費上昇の予算化。ハードウェア保守期限の管理
システム数が、1、2なら問題ありませんが、10近くなってくると管理がかなり難しくなってきます。サーバーも数十台規模になってくるので、どのサーバーのリースがいつまでか、保守がいつまでか等々手間がかかります。
さらにサーバーをリースしていたりするとリース会社がばらばらで、その管理に苦労することも多々あります。
これらもクラウド化により簡略化されるので毎年の予算組みの手間が減っています。クラウドというと、可用性や保守性などに目が行きますが、業務的な管理も楽になります。
ただ、楽になった分、他の仕事が入ってくるので、トータルでは忙しいのは変わりませんが…
(昔からあるソフトウェア取引の会計・税務の本です。IT部門の方はぜひ一読を)