IT部門というのは、ほかの管理系の部門にくらべて業務の境界があいまいです。例えば、経理や人事と言えば、それなりに業務の対象が明確ですが、"IT"なんていうあいまいな文言を使うと、いろんな仕事が舞い込んできます。
物理的なモノの管理者
20年くらい前のIT部門と言えば、パソコンやメインフレームを管理することが仕事でした。10年くらい前からインターネットが普及しても、やはり会社のPCとそれらを接続する機器類といった物理的な境界が、IT部門の業務対象の境界になってました。
たとえば、ルータやiDC、そこにあるサーバー等々がIT部門の対象であり、モノそのものに加え上で動くソフトウェアも対象でした。当然、電話やコピー機はITではなく、総務部門の管轄であり、モノを中心に境界ひくことが可能でした。
いろんなものがインターネットにつながり始める
電話、複合機。こういったものは、かつてはオフィスの備品として、机などと一緒に総務や管理といった部署が主幹していました。しかし最近では、これらも徐々にITっぽくなってきます。
複合機にはIPがふられ、PCにスキャンデータが送り込まれるようになりました。電話もActive Directoryと連動して、電話帳が更新されたりします。では、これはIT備品としてIT部門が管理すべきなのかどうかは悩ましいところです。
さらに、スマホも難しい問題です。ガラケーは、総務が管理するけど、スマホだけはIT部門で管理すべきなのかどうか。
IoTも
更には、IoT(Internet of Things)などと呼ばれますが、ありとあらゆるものにIPがふられ社内・外のネットワークにつながっていきます。
たとえば、店舗の温度管理の機器などもそうです。温度センサーでデータを取得し、クラウドで管理。更にそれを分析して温度を自動調整するようなサービスはすでにいたるところで使われています。
確かに、ネットワークにつながっているのでIT部門が管轄でも良いのですが、ただ空調の延長と考えると設備関連の部署の管轄ともいえます。はたして、こういったモノの選定や管理をIT部門が行うべきなのかどうか、IoTにより境界はより曖昧になっていきます。
つづく。
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