zaikabouさんのエントリー読んで知ったのですが、自動生成記事なるものがあるようです。
技術的に記事の自動生成はできるかといえば、恐らく可能です。もうすぐ容易に利用できるようになるのではないかと。
AIが書く小説
AIで文書を書くというのが一時期有名になりました。こちらは、ストーリー文法という文書のストーリーを決める特殊な言語を人間が記述すると、文書が出来上がるというものです。
こちら報告書によると、
「超短編小説の自動生成機構 」名古屋大学大学院 工学研究科 佐藤 理史教授
http://www.nakayama-zaidan.or.jp/report/h25/h25-B-02.pdf
たとえば、
時間, :場所, :主人公の背景
というような記載をすると、事前に登録された時間や場所に対応する語句を選択し、文文書が作られます。
深夜一時ころ。ここは研究室の中。
鈴木邦男は、先月ここに配属されたばかりであるが、平均帰宅時間はすでに深夜零時を超えている。
などとなります。
まだまだ手間がかかる
これなら自動で文書が作れそうな感じはしますが、実はそう簡単ではありません。
語句の設定についても、いろいろと制約を指定する必要があります。
たとえば、
- 時間:「夏」、場所:「海」、アクション:「泳ぐ」
は問題ありませんが、
- 時間:「冬」、場所:「スキー場」、アクション:「泳ぐ」
は少し無理があります。(スキー場の温泉で泳ぐのならありそうですが。)
といったように、語句の制約もきちっと定義しないといけないので結構な手間がかかります。
確かに、まとめブログの簡単な文書であれば、単純な語句の置き換えだけでいけるかもしれませんが、少し長い文書になると手で書いてしまった方が早いようです。
ちょっとした文書であれば、賛否両論あれど、クラウドソーシングで依頼するのがコストパフォーマンスは良いかと思います。
実用化されそうな領域
自動文書作成は、お金になりそうなので、すぐにツールが出てきそうな気がします。ストーリー文法を一度指定してしまえば、文書の量産が可能です。
ちなみに、この場合、その文書は人が書いた文書と言えるのか、それとも、生成したのはコンピューターなので、AIが書いた文書というのか、それは難しいところです。
ただ、読み手としてはどちらであっても、文書が有益で面白ければ良いわけなので、どうでもいいことかもしれません。
このあたりの議論はこの書籍で佐藤先生が、細かく論じています。
さて、文書の自動生成ですが、ビジネス的に考えると、ストーリー文法を別売りにするとそれで儲けられそうな気もします。ストーリー文法マーケットなどもできそうです。
(文書作成は、AIですがディープラーニングではありません。あわせてディープラーニングを学ぶのをおすすめします。)
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