WEB屋に現場部門が陥落することで、WEBのリニューアルプロジェクトが始まったお話の続きです。
ゼロベース思考
WEB屋のプロジェクトは、まずはゼロベース、制約なして、デザインが始まります。
UXを云々言いながら、デザインのモック、ワイヤーができていきます。
WEB屋のデザインは見ていて面白いです。SIerが作る、妥協の産物とは違う良いものができます。
SIerにデザイン変更を依頼すると、先にシステム上の制約が頭に浮かびます。そうなると、その制約をうまく回避するデザインとなり、なんともいけてない、へんてこなデザインになることがままあります。
でも、新規参入のWEB屋は全くそんなことはお構いなしです。まずはゼロベースで考えて、あとから制約に合わせていくスタンスです。
そうなるとやはり良いものができるのは事実です。
こういったWEB屋とSIerの関係は、ITコンサルとSIerの関係に似ています。
WEB屋もITコンサルも、ゼロベースから提案をします。本当にユーザー、クライアントにとって良いのもをという視点から提案します。そこには、我々が望む「まずは安定稼働を」なんて視点はほとんど入っていません。
実現性は置いておけば、確かに良いのもができるのです。これまで、SIerに丸投げしてたときには決してできないものが出てきます。その点は評価できるのも事実です。
あとは、本当に動くのかということです。
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SIerの理屈
さて、ワイヤーができたあたりで、実際に開発するSIerに資料を渡し、実現性の確認と見積りを依頼します。
まず概算見積りという、驚くような金額が記載された見積もりが提示されます。
そりゃ、世の中の先端を行くデザインにしようとしているので、先端を行く企業と同じくらいのお金はかかるわけです。
数百万円で済むわけはありません。
そういった見積りに対して、WEB屋+現場部門は、
「非協力的だ」
「ぼったくっている」
などのコメントが発せられます。
SIerの技術力が足りないのではないか、なぜあんな会社を選んだのか、IT部門は癒着しているのではないか、等々、IT部門にも飛び火がきます。
IT部門としては、あまり関わりたくないのですが、とりあえず調整に入ります。
さらに続く
(UXのお勉強に)
(なんでも動物本を読めば良いというわけではないのですが、まず最初に手をとってしまいます。)