前回は、
ものを知らないスタートアップが、勢い勇んで営業にきて困るという件でした。ただ、スタートアップの若い方々は一回教えると学習するのですが、もっと問題なのは体が大きすぎて、変われないレガシーベンダーです。
変わらないレガシーベンダー
WEB系のシステムは保守性や安定性を置いておけば、以前に比べて圧倒的に安くなっています。SaaSは当然ですが、ちょっとしたECサイトのクラウドサービスなんて数千円からできたりします。
対して、企業の大・中規模のWEB開発やっているベンダーは、従来型のサービス提供しかできていなかったりします。結局人月単価いくらで積み上げてWEBサービスを作ります。
それも最新の技術を組み合わせて安価に早くつくるなんてことは全く考えておらず、昔から使っている古いコードでできた自称パッケージなるものを利用して、開発したりします。
まあ、ベンダーにしてみれば当然で、他社のSaasとか組み合わせるよりも自社開発した方が時間もかかり儲かります。また、海外クラウドなんかだとトラブル時に海外本社は日本のベンダーなんか相手にはしてくれず、対応がいまいちの可能性もあります。なんで、自社開発の方がシステムのおもりがしやすかったりします。そういったこともあり、人月単価のビジネスが続いていきます。
ただ、ベンダーもばかじゃないので、海外を中心に良いサービスが出てきているのは脅威に感じてはいます。じゃあそれに勝るものを作れるかというとそれはできないわけです。
そういったサービスを開発するには投資が必要です。そのお金を会社が出せるかというとそんな余裕はありません。
またレガシーベンダーが日本で作っているWEBサービスは日本ユーザー向け、日本市場が対象です。一方で世界市場を相手にしている海外ベンダーとくらべれば、潜在市場規模も小さくそれほど開発投資はできないわけです。
じゃあ、その開発投資をユーザーが出してくれるかというと、ユーザーもあえてお金を出して新しいものを開発するくらいなら、海外の安いクラウドに移行した方がましなので出しません。
こうなると、お金の出元がないので、レガシーベンダーも古いコードをベースに増築・改修を続けて生きながらえるしかなくなります。そうして、使いにくい大規模なWEBシステムが残ることになります。
ユーザーが変わるか、ベンダーが変わるか
WEB系の販売システムに関しては、海外にいいものが結構あります。ただ、日本の商習慣にあっていない、ローカライズされていないなどの問題があります。
だからといって、ユーザーが現状レガシーベンダーが作っているあまりいけてないWEB販売システムに満足しているかというと決してそうではありません。これだけグローバル化が叫ばれている世の中、ユーザー企業も早晩に海外標準の使いやすいシステムに乗り換えてくるかもしれません。
ユーザーが変わるのが早いか、レガシーベンダーが変わるのが早いか、はたまた新たなスタートアップがいけてるものを出してくるか。
個人的には、ユーザーが変わるとおもってます。だって、一番切羽詰まっているのは、ITを利用していビジネスをやっている側ですから。
(グローバル化の英語対策として。読み進める形の文法書です。これとロイヤル英文法がおすすめ)
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
- 作者: 大西泰斗,ポール・マクベイ
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2011/09/09
- メディア: 単行本
- 購入: 12人 クリック: 68回
- この商品を含むブログ (47件) を見る