最近大手のベンダー企業の若手SEと仕事をする機会があったのですが、まあ、昔とは変わったものです。
対等な立場
彼らの意識のベースは、「対等な立場」です。
クライアントであろうとへつらわない、仕事では対等な立場、そういった考えがにじみ出ています。
おじさんてき表現だと、今時の若者です。しかも学歴も高く、意識高い系のにおいがかすかにする若者です。(本当に意識高い系は、大手ベンダーなんかにはいりません)
お金を稼いだことのない人々
大手ベンダーの良いところの一つとして、営業部隊が別であることがあります。お金を稼ぐの営業で、SEはシステムを作る人々です。
ユーザーはお金の交渉は営業とし、クレームや値下げ依頼も営業に言います。当然営業とは険悪な状態になることもあります。その一方で、SEはシステムを作ることに専念できるので、うまくシステムが動いている間は、この仕組みは機能します。
トラブルでも余裕なSE
ただ一方で、以前も書きましたが、
最近のSEは、トラブル発生時の
「なんで動かないんだよ!」
という怒声にたいしても、
「原因究明中です。」
とか、
「テーブル領域が。。。」
などまじめに回答してくれます。
ちなみに、
「申し訳ありません」
の一言は滅多に聞けません。別にシステムが動かないことについてあやまっているのは無駄なわけです。しかも開発したモジュールが別チームのものであれば、自分の責任ではありません。
しごく全うな理由です。合理的です。
でも、その対応が、システムを知らない現場のメンバーに火をつけてしまうわけです。
一度くらいお金を稼ぐ経験を
コンサルは、自分の稼働率で評価がきまります。クライアントからお金がもらえなければあっという間に評価もボーナスも下がっていきます。
最終的にお金を払っているのは誰か、クライアントの満足度をあげるにはどうすればよいのか、こういったことを自然に考えるようなります。(「クライアントのビジネスの成功を」などと言っていますが、多かれ少なかれ損得勘定で話をしています。)
こういったことを身に着けるのは、サービス業に従事するうえでは重要なことです。
若いSEは知らないのです。もし、トラブル時に誠意のある対応をしないことで、どれだけ売上が飛ぶのかを。その点、営業は肌身に感じており、常に気を配っています。SEの無礼を営業がカバーする最近そんなシーンを多々目にします。
大企業のSEもまずは営業からスタートさせてみてはどうでしょうか。お金のありがたみ、お客様のニーズそのあたりが会社全体でわかるようになれば、企業全体として成長するのではないかと。
ちなみに、自分は営業やって全く売れなかったので、いまは買い手側(ユーザー)にまわっていきのびています。