引き続き、プロジェクトの成功の件です。前回、コスト、スケジュール、品質というのは古典的な評価指標で、プロジェクトの成功の一部しか表していないと述べました。
では、何がプロジェクトの成功を示すかという話になると、多種多様な議論が続きます。学術的な研究も多数行われており、google scholar(ふつうのgoogleではなく)で"project success"を検索すると、3,830,000件もヒットします。
例えば、何が成功を定義するか、良くでてくるものとしては、
- ユーザーの満足度:どの程度、プロジェクトに満足しているか
- ビジネスへの寄与:プロジェクトの結果が、市場にへの製品投入や開発・製造にどの程度寄与したか
- チームメンバーのチャレンジ:チームメンバーの興味や挑戦に良い影響を与えたか
- コミュニケーションの満足度:コミュニケーションがうまくいったか
- 。。。
などがしばしばあげられます。
ITのプロジェクトのみに絞って言えば、「ユーザーの使いやすさ」、「ITシステムによる業務の短縮度合」などもよく利用されます。
成功の評価指標は、古くからいろいろと考えられており、研究者が研究の目的に応じて適切に(都合よく?)定義(選り好み?)しています。
では、成功を定義したら次になにがやりたくなるかといえば、「プロジェクトが成功or失敗するにはどういったことが重要なんだろう」ということを調べ始めます。
そう!ちまたにあふれる「成功要因」ってやつです。