中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

対称でない契約

前回から続く、ベンダーとの契約に納得がいかない件です。

超過費用は払うが、早く終わっても戻ってこない

ベンダーと準委任契約(成果物の完成が要求されない契約、要件定義フェーズとかがこの契約になることが多い)で、良く見かけるのが、

「予定の作業時間を超過したらいその料金をいただきます」

的な内容。

一方で、契約書のどこを見渡しても

「予定時間より作業が早く終了したら返金致します」

とは書いてないわけです。超過すると取るけど、早く終わったら返金はしないという完全な不平等契約です。

もともと、ベンダーとユーザーの間には情報の非対称性があるので、ベンダーがどれだけサボっていようとも、どれだけ他の仕事やっていようともわからないわけです。

なので、

「早く終了したら返金します」

なんて契約書に買いても、適当に作業をやったことにすれば、返金なんてしなくて良いわけです。むしろ返金してくるようなお人よしベンダー生き残っていけないと思いますが。

 

著作権は召し上げる

これは前回も書きましたが、最近の契約は著作権をベンダーが総取りで書いてくるケースが多々あります。

ベンダーとしては、

「実際に設計書書いたり、コーディングした企業が著作権を保持するのが妥当です」

といった言い分です。

 

ふと考えると、実際に設計書を書いているのは下請けベンダーだったり、コード書いているのは中国のオフショアベンダーだったりします。でもそれらの企業は元請けのごり押しに負けて、著作権は召し上げられているわけです。

 

徹底した交渉を

ユーザー企業もつい契約をおざなりにするので、ベンダー契約が増徴してきている一面もあります。

大手元請のN社、F社とかI社とかの契約は不届き千万です。怒りしかありません。

ぜひユーザー企業の方々は、ベンダー企業のロビーイング活動のたまもののガイドラインに惑わされることなく、ベンダーと交渉しましょう。

だって、どう考えても筋が通ってない!

 

 (ユーザー企業のIT部門は必読です。交渉のポイントも載ってます。)

トンデモ“IT契約

トンデモ“IT契約"に騙されるな

 

 

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