今年に入ってからワークスタイルの話題が盛んです。以前から柔軟な働き方、女性活用等の議論はあったのですが、この盛り上がりはやはり安倍政権の「一億総活躍」ではないかと。
安倍首相の年頭所感でも
いよいよ「一億総活躍・元年」の幕開けです。
と述べており、いまではこれに合わせて各省庁、企業とも動いていることでしょう。それには当然お金もついて回るわけで、各種補助金が民間に流れ込んでいるかと思います。
さて、「一億総活躍」とは言ってみたものの政府から具体策は見えてきません。一方で民間は「一億総活躍」をいろいろと言い換えて盛り上がっているようです。その急先鋒は、「ワークスタイル変革」ではないかと。
このワークスタイル変革も最近は各種ベンダの営業バズワードとなりつつあり、日経情報ストラテジーでも取り上げられています。当然ベンダ製品の宣伝もバッチリです。
このまま「日経ワークスタイル」とか発行されれば、バズワード認定完了かと思います
このあたりのワークスタイル議論では、ハコモノのアピールが盛んです。
- モバイル・リモートITツール
- 先進的なオフィスレイアウト、オフィス家具
- リモートワークするための拠点
などなどがよく取り上げられます。
ただ、これはあくまで手段にすぎないはずです。本質的には、より会社の競争力を上げるため、個人の創造性や価値を上げるために仕事のやり方を変えることが重要なはずです。
業務を再度見直し、場所・時間制約のある仕事とそうでない仕事をきちっと分ける。そして、時間・場所制約のない仕事は、子供のいる社員、介護の必要な社員に割り振るなど、仕事の整理・標準化とアロケーションがまずは必要です。
そして、そういった働き方をサポートするマネジメントのコミット、人事評価制度、そういったものをまとめてはじめて、本当のワークスタイル変革ではないかと。
まあ、こんなことユーザー企業の皆さんは百も承知だと思いますが。
リモートチームでうまくいく マネジメントの?常識?を変える新しいワークスタイル
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