「美女と野獣」の実写版が劇場公開され、TV等で露出が増えています。
この作品、言うまでもなくディズニーの名作です。あらすじはこちら
基本は、人を見た目で判断してはいけない。中身を見て人に接しなさいというお話です。
王子は、もともと人間なのですが、魔法で野獣にされてしまいます。その野獣の姿の王子に主人公は恋をするのですが、最後は魔法が解けてもとの姿に戻ります。
で、これって戻す必要ないじゃん。身体的な特徴がどうであろうと、中身が重要。いかに中身を磨くかが重要という話であれば、むしろ王子の姿はそのままでも良かったのではないかと。それが戻ってしまうと、これまではなんだったんだ、結局外見じゃないか、と感じてしまうのは自分だけでしょうか。
さて、身体的な性質は遺伝率が高いです。例えば、体重や身長の遺伝率は0.8を超えます。これは性格や知能の遺伝率よりも高い値となっております。
うすうすみなさん気づいていると思いますが、背が低い親の子供は低いことが多く、体重が多い親のこどもは体重が多いことが多いのです。
(このあたりはこちらを)
心はどのように遺伝するか 双生児が語る新しい遺伝観 (ブルーバックス)
なので身体的な不利は先天的で、それを努力で克服するというのは、永遠のテーマだったりします。ナポレオンは背が小さいのがコンプレックスだったとか。
さて、身体的な不利を克服する作品はたくさんあるのですが、その中でも、結末が全く意味ないじゃんという作品がこちら。
今では野球漫画「MAJOR」を世に出している人気漫画家、満田拓也が30年近く前に書いたバレーボールの漫画です。
主人公の 井口健太は、バレーボールが大好きなのですが、身長が低く、アタックは打てません。それでも努力を重ねてレシーブを磨き、背が低いながらもバレー部の一員として活躍するという話です。全国の身長が低いバレーボール選手を元気付ける作品です。遺伝的な身体的特徴が、バレーボールという分野で向かないとしても、努力を重ねれば活躍できるという含蓄のある作品です。
ところがこの最終回に衝撃的な出来事が起こります。健太の身長が突然伸び185cmくらいになってしまうのです。これじゃ、バンバンアタックが打ててしまいます。これまでの努力はなんだったのか、結局身長が伸びないとダメなのかという、これまでの努力はなんだったのかという結末です。
当時、高校生だったような気がしますが、衝撃の結末でした。
もしかすると、「少年たちよ、まだまだ身長は伸びるから希望を捨てるな」といメッセージだったのかもしれませんが、背も高くなく、顔もいまいちな自分にとっては、夢も希望もないでした。
(まずは自身の遺伝的特徴を知りましょう。こちらはベストセラーで読みやすいです)