世の中ではSE,ベンダー側がかなり売り手市場になっている話を紹介しました。
実際、自分達が取引しているベンダーも稼働が上がっているのか、最近、値上げ圧力が強まっています。
ただ、直接的に値上げをしてくるわけではなく、あの手この手でちょくちょく値上げをしてきます。
8の倍数分値上げする
冗談なのか本気なのか、わざとなのかたまたまなのかわかりませんが、8の倍数分値上げしてくるケースがあります。SE単価とか、PG単価のようなものが微妙に8千円とか1万6千円とか上がっていることがあります。
パッと見、「ああ、消費税8%ね」とか思うのですが、「あれ、見積りって税別じゃなかったけ?」と思い直し、見直すとやはり税別。問いただすと、「全体の単価があがりまして、うんぬんかんぬん」と。
ほんと、ばかげた話ですが、一見気づかないので流してしまいそうになる値上げです。
こっそり作業費を上げる
ITシステムの費用は何も、開発費だけではなく、保守費もかなりな割合を占めます。
保守の中でも定常的にかかる人件費的なものもあるのですが、それ以外にも「アプリケーションの年間利用ライセンス料」といったものも存在します。
このライセンス料なのですが、毎年更新が発生するものがあり、その際更新作業料がかかります(単にプロダクトID入れるだけのはずなのですが)。大した額ではないのですが、それでも数万円かかるケースもあります。
今年も更新時期に来て、見積書を見ると数千円単位の端数が。確か、ライセンス料が数百万円、作業費が数万円で、万単位しか発生しないはずなのになぜか千円単位が。
で、昨年の発注額と比較するとやはり数千円こっそりと上がっており、これも一瞬税金の差かと思うのですが、やはり単なる値上がり。
こっそりと、毎年かかる費用に数千円のせる、あこぎなやり方がなんとも納得いきません。
改修時に保守費を上げる
これまでなかった費用項目を新たに作り出すのも最近のやり口です。以前はなかった、改修時にその改修額のx%を年額保守費として増額するというのありました。
これだと、毎年改修するごとに保守費が上がっていき、一体いくらまでいくのか。まあ、恐ろしくて改修もできません。向こうにしてみれば、保守料増額飲めないなら改修しなくて結構という姿勢です。
ちなみに、こういったのはコンサル系もやっているようなITベンダーがやってきます。まあ強気。
契約条件を変える
契約書の条件がこっそりと変えられていることもあります。
「いつもの発注書ですので、こちらに捺印ください」
などという話で、念のためチェックを入れると
- 損害賠償条項の額が減っている
- 著作権の所持が変わっている
- 違約金の%が変わっている
等々、こちら側のリスクを上げて、間接的に値上げしていることがあります。それを問い詰めると
「国が出した指針がありまして。。。」
など言い出す始末。こちらとしては、ベンダーのロビー活動のたまもののような、国の指針などをそのまま受け入れる分けにはいかないので、一から修正・交渉作業を行うことになります。これだけでもお互い結構な手間です。
とまあ、いずれにしても、ベンダーの圧力は日に日に強まってくる今日この頃です。2020年前にもっと足りなくなるとも言われているので、この先どこまでコストが上昇するのか不安になります。
いっそ、社内メンバーを鍛えなおして、自社開発始めた方がよいのかも。